みんなで考えよう


 現在一人暮らしで訪問介護を利用しているBさんは長年教職についていました。定年してからは自宅で、要介護4の認定を受けている妻の介護をしていました。自身の加齢に伴い妻の介護にも負担が出たため、現在妻は施設に長期入所されています。その後Bさん自身も脳梗塞を発症し、要介護2の認定を受けました。脳梗塞の後遺症と下肢筋力の低下の為、歩行にふらつきがみられていますが、ヘルパーの支援を受けながらなんとか独居生活を送っています。自宅では居間に電動ベッドと、脚の長いこたつ式テーブルを使用して生活されていました。テーブルは購入してから年数が経過し、ぐらつきがみられ転倒の危険がありました。
  ある日入社2年目のヘルパーA子がBさん宅に訪問した時の事です。Bさん宅のテーブルがぐらつき危ないなと、以前より思っていました。その為、A子はBさんの事を思い 「うちの父が工務店を営んでいる為、修理しましょうか?」と聞いてみました。Bさんも困っていたことも有り、A子の父に修理を依頼することになりました。後日、別のヘルパーが訪問した際に、Bさんから、テーブルを修理したという話がありました。「修理したらだいぶ金がかかってしまった…頼んどいて断るのも気まずくなるし…」と修理代が想定外であった事などを話していた為、事業所の管理者に報告しました。その後、担当ケアマネージャー、県外に住むご家族(長女)が修理した事を知ることになり、A子から事情を確認し、各関係者で相談するという事がありました。
  このケースではどこに問題があり、どのような対応が必要だったのでしょうか?事業所として職員の指導マニュアルや、対応を確認しておくことが必要だと感じました。

 皆さんはどのようにお感じになられたでしょうか?


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